北京では3日から米中戦略・経済対話が開催される。

2日の取引は、基準値より0.53%の元安となる6.3000元で始まった。取引開始の水準が基準値から0.5%以上動いたのは初めて。その後は0.5%のレンジで推移している。

中国人民銀行は、4月16日から人民元変動幅を基準値の上下0.5%から1%に拡大した。ただスポット相場は3月半ば以来の取引レンジ6.30─6.31元にとどまっている。

人民銀行は27日、基準値を大胆に高い水準に設定。これにより、スポット市場では変動幅拡大以来初めて相場が0.5%以上変動した。人民元はこの日の基準値6.2787元に対し一時は0.54%安の6.3124元まで下落した。

中国4大銀行のあるトレーダーは「高値での基準値設定は、間違いなく米中戦略・経済対話が背景となっている。大手顧客のほとんどは、6.3元の水準でまだドルを買っており、これがドルの支援要因になっている」と述べた。