静岡市の町の真ん中に、お堀に囲まれた大きな公園があります。駿府公園です。その昔、将軍職を退いた家康公が住んでおりました。昔のままの建築物は堀と石垣だけですが、15年ほど前に、東御門やたつみやぐらなどが復元されました。
(参考:
http://koen.city.shizuoka.jp/detail.php?id=123)
市(県かな?)の観光事業の一環として、9年前、公園の中に茶室を備えた庭園も建てられ、私はできたばかりの頃、一度だけ入ったことがあります。先日、たまたま機会があって、庭園に立ち寄り、お茶をいただいてきました。
冬の平日の午後、庭園を訪れる人はほとんどいません。花の季節でもないので、庭はちょっと殺風景な感じがしました。もうすこししたら、梅がきれいに咲くでしょう。
私たちが入った時は、黙々と庭の手入れをする人がひとり、いるばかり。茶室の立礼席(りゅうれいせき)は貸切状態で、静寂な空気の中、ゆっくりとお茶とお菓子を楽しみました。
炉のある本格的な茶室は立礼席の奥にあります。お茶会など催し物がない時だけ見学できます。前にこの庭園を訪れたときは、茶室に入れなかったので、お茶をいただいた後、今回初めて見学しました。
外から光を取り入れる障子や桟の形に意匠が凝らしてあるのが印象的でした。そうして外空間に繋がっている広間からトンネルのような曲がり廊下を経て、天井が低く狭い真四角の閉ざされた空間にたどり着きます。そこが茶を立てる炉のある部屋です。
茶の湯のことはよくわかりませんが、これがすなわち無我の境地にたどり着く装置なのかもしれないと、何か特別な精神世界への入り口のように感じられました。
立礼席(りゅうれいせき)での呈茶は、お菓子つきで500円です。お茶の種類は4種類から選べます。
詳しくはこちらを参考に。↓
http://www.sunpu-park.jp/chashitsu.html