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『こだまでしょうか』- 金子みすず

(2011-05-03 18:43:22) 下一个



「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。

「馬鹿」っていうと
「馬鹿」っていう。

「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。

そうして、あとで
さみしくなって、

「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。

こだまでしょうか、
いいえ、誰でも。



 これはACジャパン(公共広告機構)のCMで何度も聞かされている金子みすずの詩である。私は以前から金子みすずの詩をとても好ましく感じていた。でも東日本大震災以降、繰り返しテレビから流れてくるこの詩の朗読を聴いていると、これでいいんだろうか、という疑問が湧いてくる。
 「それはオウムではないの?」と、反問したくなる。
 このCMは2010年度地域キャンペーンとして作られたものなので、震災後に特別に作られたものではない。しかし、震災直後、民間のCMの埋め合わせに公共CMを流そうというとき、数あるストックの中から選択されたものだろうと思う。みんな気持ちをひとつにしてとか日本はひとつのチームだとかいうメッセージと同じ意味合いが含まれている。
 国難に際して一致団結するために、文句や批判や余計なトラブルや、ぶつぶつ不平は言わないで協力しましょうね、「安心」っていうと「安心」って、「風評」っていうと「風評」って、「もう大丈夫」っていうと「大丈夫」って、そうして、あとで、大変なことになって、「ごめんね」っていう、そういう連想をしたくなるような気持ち悪さを感じてしまう。
 
 むろん洗脳だとかなんとか、はっきりした意図や目的があるとは思わない。詩自体も日本人らしいいい詩だ。確かに心は反応しあい、共感しあう。
 でも、例えば、ニーチェやワーグナーがナチズムと関連づけて捉えられたりする、そんな関係性が、この金子みすずの詩とこれを選択した者たちの間にも、ありはしないだろうか。


 余談:
 大量オンエアのAC広告と言えば、ウチの父は、仁科親子の乳がん検诊のCMを見るたびに、「どっちが娘だ?」っていってた。私たち女性陣は毎度、「見てわかるよ~」っていう。


 
 
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