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2011 (140)
こんな夢を見た。
私は田舎の見知らぬ駅の前に立っている。時間もあることだし、乘ったことのない鉄道路線で少し先まで出かけてみようかと、路線上の適当な駅を選び、そこまでの切符を買う。160円也。
駅の構内へは入らずに、外のベンチに座って列車の来るのを待つ。しばらくすると駅員がやって来て、もう列車は来ていて待たせているからと告げる。私は少しあわてるが、待ってくれているのだと安心してホームへと急ぐ。ところが私の目の前で列車はゆるりと発車してしまった。振り返って見ると、先ほど告げに来た駅員が気の毒そうな顔をしていた。
仕方がないので、駅の窓口に戻り、切符をキャンセルして返金してもらおうと思う。駅の窓口は宝くじ売り場の小さなボックスのようで、ホームの手前にぽつんと立っていて、中には3人の駅員がいた。一つしかない窓口には私服の女性が座り、その後ろに制服の男性が二人。返金をお願いしようと並んだが、ああ、そうだ、返金ではなくて、もう時間もないことだしこのまま逆の方向の列車に乘って帰ればいいと思いなおし、逆方向の列車がいつ来るのかと聞く。するとそれは1時間半後だと言う。ここで1時間半も待たなければならないのかと、私は途方に暮れる。いつの間にか7、8人の客が順番など気にしないふうで玉になって窓口に集まり横から駅員に話しかけようとしていた。私の後ろに並んでいるつもりでいるおじいさんがいたので、私があんまり戸惑っていると順番を奪われて申し訳ないと、私はとりあえずそこを立ち去ることにした。
見上げると、さっきまで晴れていた空は俄かに曇り、雨が降りそうで、時間もあるしお天気もいいしちょっと列車に乘って出かけてみようか、というゆったりした気分はいつの間にかどこかへ吹き飛んでしまっていた。