中国、英グラクソに贈賄で約532億円の罰金=新華社
[上海/ロンドン 19日 ロイター] - 中国当局は19日、英製薬大手グラクソ?スミスクライン(GSK)<GSK.L>に対し、贈賄への関与で30億元(4億8900万ドル)の罰金を科した。罰金の額は過去最高。
国営新華社通信によると、GSKの中国法人の元責任者で英国人のマーク?ライリー氏のほか4人の幹部に執行猶予付きの2─4年の懲役刑が言い渡された。
罰金はGSKの2013年の営業利益の約4%に相当。GSKは第3?四半期に罰金支払いを計上する。
GSKは声明で今回の問題について深く陳謝。是正策を取ったとしたうえで、「中国のヘルスケア産業のモデル」となるべく努力するとの姿勢を示した。
今回の裁判は事前に日程が公表されておらず、裁判は非公開。判決は1日で下された。
新華社は、「GSKの中国法人が今回の事件から教訓を学び法律に従って事業を展開することができれば、中国政府、および中国の消費者の信頼を再び得ることができる」と指摘。同通信は、政府の意向を反映する傾向があるとされる。
今回の判決で中国で事業を展開することのリスクが浮き彫りになった形だが、GSKにとっては急速に拡大している中国の医薬品市場での事業推進に道筋がついた格好だ。
マッキンゼーによると、中国ヘルスケア市場は2020年までに1兆ドルに達する見通し。