シャープは提携、日立は多角化

 提携の内容は、鴻海がシャープ株の約10%を取得し筆頭株主に、そして減産が続く堺工場にも鴻海が約46%出資し生産量の半数を引き取るというもの。シャープは、増資と子会社株式の売却で得た資金で技術開発に注力する。

 「苦境を脱する上での最良のシナリオ。ただし、具体的なシナジー効果が現れるのは最速でも13年3月期下期からで、当面は鴻海の出資価格である550円を基準とした550~590円の株価が妥当」とバークレイズ・キャピタル証券の藤森裕司アナリスト。

 シャープ側は「生産から販売まで手がける垂直事業には限界が来た」と説明しており、技術力流出などの懸念もあるが、国内電機の生き残り策としてこのような国際分業が進むのではと注目される。

 一方、12年3月期予想を軒並み下方修正する電機各社の中で、唯一会社計画を維持したことで株価の上昇が続いているのが日立製作所(6501)だ。TV事業などの落ち込みを自動車や建機などがカバーしている形だが、「セクター内の優位性が高いと判断し、今後半年から1年の目標株価は570円」(SMBC日興証券嶋田幸彦シニアアナリスト)。

 集中化か多角化か、国内電機メーカーの生き残りをかけての模索が続いている。


続きを読む

【関連記事】
貧乏人は、金持ちと同じ哂盲扦蟿伽皮胜ぃ  弗辚攻瘣酆眯汀雇顿Yを目指そう!
家計に効果バツグンの貯めワザ&得ワザ10
ゆとりある老後の資金を自分で準備する方法とは?