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風と葉と木の物語(3)

(2009-11-25 05:23:28) 下一个
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 先日、ある中国語の短編を要約してみたが、要約を読んだ人から「血と肉がない」と言われた。一つには、なるべく短くまとめようとしたため、骨だけ、最低限のあらすじだけになってしまったということ、二つ目には、登場人物の心理描写のうち私にとって共感できず不合理だと思われた部分を大幅に省いてしまったことが原因らしい。
 私が理解、共感できなかったのは、“木”と呼ばれる男性の話の部分だった。
 「ガールフレンドを次々と5人もとっかえひっかえしておきながら、大切にしてもいない相手が去っていったからといって、なんで大泣きするんだ!?ずいぶん自分勝手な男じゃないか。全然理解できない。」
と思っていた。そもそもこのお話がちゃんと理解できていなかったのだった。
 昨日、この話のどこが感動的かというレクチャーを受けて、やっと“木”の心理がわかった。それで、先日の訳が全然まずいということがわかったので、“木の話”の部分だけあらためて全訳してみようと思う。(興味のある人もいないと思うけれど、自分の勉強のために。)

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 最後に“木”の話。
 僕が“木”と呼ばれるのは、水彩画が得意で、特に木の絵を描くのが好きだからだ。作品には、サインの代わりに右下に一本の木を書く。
 高校の三年間、5人の女の子と付き合った。ある女の子がいて、僕は彼女を愛してた。ただ、彼女と付き合おうとは思わなかった。彼女は美しくもなかったし、スタイルもいいわけじゃない。特に人をひきつけるような魅力もないごく平凡な女の子にすぎなかった。でも僕は彼女のことが確かに好きだった。彼女の素直さ、純粋さ、かわいらしさ、あんまり賢くないところとか、弱さとか、本当に好きだった。
 彼女と付き合おうとしなかったのは、恋人同士になってしまったら、今までのいい関係が崩れてしまうんじゃないかと恐れたからかもしれない。或いは、みんなにからかわれて彼女が傷つくのを恐れたのか、それともどっちみち彼女は僕のものなのだから、急ぐ必要はないと思ったのか。彼女のために一切を捨ててしまうのは早すぎると思ったのか。
 それで結局のところ、僕は三年もの間彼女をただ僕の傍にいさせて、僕と他の女の子が仲良くしているのを眺めさせて、彼女の心を傷つけてしまった。
 僕と二番目のガールフレンドがキスしてるところに、彼女が出くわしたこともある。「どうぞ、つづけて。」彼女はそう言って駆けていった。次の日彼女は目を真赤に腫らしていた。僕は誰が泣かせたのか知らないふりをしてわざと彼女をからかった。放課後彼女がひとり教室で泣いていたとき、たまたま戻ってきた僕が1時間もその様子を眺めていたのを、彼女は知らない。
 四番目のガールフレンドは彼女のことをひどく嫌っていた。ある時、僕のガールフレンドと彼女がケンカしたとき、僕はガールフレンドの方をかばって彼女を叱った。彼女はびっくりして大粒の涙をこぼした。彼女の涙を無視して、僕はガールフレンドと教室を出た。次の日彼女は何もなかったかのように僕に話しかけてきたけれど、僕は彼女が辛い思いをしているのを知っていた。でも僕がそれ以上に苦しんでいたのを彼女は知らない。
 そして、五番目のガールフレンドと別れた僕は彼女を誘って遊びに出かけた。一日遊んだその帰りがけに、僕は「実は話があるんだけど…」と切り出した。彼女は言った。「ちょうどよかった。私も…。」「彼女と別れたんだ。」「私、彼と付き合うことにしたの。」僕には“彼”が誰だかすぐにわかった。ずっと彼女を追いかけてた年下の男だ。かっこよくて、明るくて、情熱的な男だ。人目も気にせず彼女を追っていた。胸の痛みを感じたが、僕はただ笑って祝福した。
 けれど、家にたどりつくと、耐え切れないほどの痛みが襲った。胸が苦しくて息ができないほどに。叫びたくても声がでないほどに。突然涙がこぼれ落ち、僕は顔を覆って大泣きに泣いた。彼女が自分の気持ちを認めようとしない者のためにこんなふうに顔を覆って泣くのを、僕は何度、見ただろう。
 卒業式の日、あの日以来ずっと切っていた携帯に一通のメールを見つけた。それは十日前、僕が泣いたあの日に送られてきたものだった。

 “葉が離れるのは風のせい?それとも木が引き留めないからなの?”
 (“葉子的離開、是風的追求、還是樹的不挽留”)

--------------------------おわり

 彼は始め、自分が彼女を好きな事を認めたくなかった。友達として自然に傍にいる存在だけれど、特別に付き合うような異性としてみていないつもりだった。それが、彼女の一途な様子を見ているうちにだんだんと心を打たれ、また、これじゃあいけないと思うようになった。しかし、時すでに遅し。彼女は別の男のものに…。
 わざと大切にしていなかったのではなく、自分にとって本当に大切なものは何か、ということに気づかなかったということだ。
 最後の最後に携帯のメールに気づくのが遅かったのも、物語の作者が、本当の自分の心から目を背け大切なときに大切なことに気づこうとしない彼に課した彼自身の命运だっだのだろう。

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阅读 ()评论 (2)
评论
小春日和 回复 悄悄话 回复sasuke的评论:
ありがとうございます。
やっと物語が理解できました。
sasuke 回复 悄悄话 うまく訳してると思うよ。
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