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麦のスープ(夢の話)

(2009-11-09 04:33:16) 下一个
 
 久しぶりに夢の話。
 以前はよく夢の話を書いた。最近は夢自体はよく見るものの、朝目が覚めた途端、内容を忘れてしまう。
 おそらく、以前は夢を探り自分自身の心の内側を覗くことによって、なかなか納まりがつかない心の納まりどころを見つけたかったのだと思う。最近夢を覚えていないというのは、もうその必要がなくなってきたということなのかもしれない。
 ところが今朝、目が覚めても夢のシーンがまだ脳裏に焼きついていたので、めずらしいことだと思った。印象に残った理由はおそらくその夢が、食事を最後まできちんと終える夢だったからだろう。
 以前よく見た夢の中の食事は、さまざまな料理が大きなテーブルいっぱいに並べられているのに、いざ食べようとすると何かしらの障害が発生してなかなか思うように食べられないというもどかしいものだった。
 昨晩の夢の食卓はそうでない。4人掛けのテーブルに私も含めて4人座っている。私は料理を3品頼んだ。テーブルに並べられた料理は、すべて同じ大きさの白い西洋皿に乘せられている。そのうちの一品は薄い麦のスープであった。全体的に見た目がとても地味な料理で、味は格別おいしくもまずくもない。私はそれを最後まで淡々と口に运ぶ。
 向かいに座っている男性は俳優の宅麻伸で、とても不機嫌な顔をして一言もしゃべらない。アルコールで赤い顔をしている。彼はレストランに入る前に妻の賀来千香子と待ち合わせをしていたが、彼女は現れたと思ったらまたすぐに去っていってしまった。私と宅麻伸は、レストランの前で、自転車で走り去る彼女の後ろ姿を見送った。そのとき私は、彼女の後ろ姿を見ながら、自転車に乘っていても美しい人は美しいのだな、と思った。
 そういうわけで、宅麻伸が不機嫌な様子をしている理由が私にはよくわかっていたので、それはちっとも気にならなかった。むしろ、奥様をとても愛しているのだと微笑ましく思った。
 彼は自分だけ先に食べ終わると、黙って席を立った。そして勘定を済ませた。私は彼が全員の分を支払ったのか、それとも自分の分だけを払ったのか、気になってしかたがない。隣のテーブルの人たちも彼の知り合いだったので、全員分だとするとおそらく8人ほどで、少なくない金額になる。あれだけ不機嫌だったのだから自分ひとりだけ勘定を済ませただろうか、それとも全員分を黙って支払ってくれただろうか、彼が不機嫌だったこと自体はちっとも気にならないのに、勘定のことだけが妙に気にかかる。自分がお金を持っていなくて支払いに困るというようなこともないのに。
 麦のスープの最後の一口をスプーンで掬いながら、私は勘定のことを気にかける。


 
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