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海外ドラマ

(2008-12-22 22:10:50) 下一个


 海外ドラマが好きで、よく見る。アリー・マイラブやフレンズ、ER救急救命室、CSI科学捜査班、クリミナルマインド、特にお気に入りは名探偵モンク…、と挙げてみて気がついた。これらは皆、アメリカのドラマだ。すると正確には、海外ドラマが好き、ではなく、アメリカのドラマが好き、と言わなければいけない。もっとも日本で放映されている海外のドラマにそもそもアメリカのものが圧倒的に多いので、おのずとそうなるのかもしれないが。
 数ヶ月前、新しい海外ドラマが始まり期待しつつ見始めたら、なんだか奇妙な感じのドラマだった。引っ掛かりを感じる。すっと共感できない。展開に理解不能な部分が多々ある。しかし決してつまらなくはない。次も見たくなる。見始めの奇妙な感覚は最後まで続いた。最終回を見終わっても、いや、見終わって余計に、わけがわからなくなった。無論筋はわかるし、きちんと結末はついたのだが、気分的にもやもやっとしたものが残ったままであった。ドラマの題名は『ステート・オブ・プレイ』、イギリスのドラマだ。
 次に始まったのが同じくイギリスのドラマで『ホテル・バビロン』。またまた奇妙な感じ。いつも一人で見ているのだが、ある日たまたま妹がやってきて一緒に見た。終わって、妹が一言。
「これ…、おもしろい?」
「うーん、おもしろいというか…、なんというか…。」
と、返答に困っていると、
「だってさ、あの人、悪い人かと思って見てたんだけど、そうじゃないの?結局、悪い人じゃないってこと?なんだかわからない…。」

 妹よ、その通り!『ステート・オブ・プレイ』もそうだった。「いいもの」と「わるもの」がはっきりしないのだ。人物の行動基準がいまひとつはっきりつかめないままストーリーがどんどん進んでいき、最終的にある人物がどうも「わるもの」らしいというところまでたどり着くのだが、その「わるもの」にしても完璧な「わるもの」、わかりやすい「わるもの」という感じではない。かと思ったら、うっかりと悪いことに加担したが、どう見ても根は善良だと思われる端役が「(どちらかというと)いいもの」グループの勘違いのせいで簡単に死んでしまったあと、何のフォローもされない。つまり、カタルシスがない。
 それと逆なのがアメリカのドラマだ。人物の行動基準のものさしがはっきりしている。感情移入しやすい。共感を呼ぶ。カタルシスがある。アメリカ文化が世界を席巻する強さはこういうところにあるのではないだろうかと思った。
 ただし、『ステート・オブ・プレイ』や『ホテル・バビロン』には「おもしろい」と一口では言えない不思議な魅力を感じるのだけれど。


 

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