大晦日に一人で紅白歌合戦を見ていた。 一人で見るとあまりにも寂しいので、 共通のキッチンで見ていた。 しかし、誰も来なかった。 管理人の話によると、 みんながスタディ・ルームで勉強しているそうだった。 大晦日なのに、みんなが勉強をしているんだ。 日本人はみんな新年の雰囲気を盛り上げて、 一家団欒で御節を食べたりするが、 私たち留学生はなんと別世界の人のように、 あまり新年の雰囲気を感じられず、 普段通りに暮らしている。 それどころか、 紅白の、故郷を歌う歌を聞くと、 一層寂しさを感じる。 日本のお正月では「过年」の雰囲気をなかなか感じられない。 しかし、そういって、旧正月で「过年」の雰囲気を感じられるわけでもない。 外国でもう三回目の旧正月を迎えようとしている。 一回目は試験の緊張の中で大晦日を過ごした。 二回目も「上吐下泻」の辛い大晦日だった。 いずれも新年の喜びを実感できなかった。 クリスマスはわれわれの伝統的なお祭りではないし、 日本のお正月でも旧正月でも「过年」を実感できない。 知らないうちに、外国での私にはもう「过年」というお祭りが遠ざかっていく。 いかに寂しいことだな。 |